国文学研究室では、毎年後期に、教員全員が一つのテーマについて輪講し、最後にシンポジウムを行ってまとめとする授業、「総合日本文学」を開講している。本書は、その初年度、「共同性」をめぐっての講義の原稿に手を入れ、最後に座談会 (当時はまだシンポジウムが無かった) の記録を付して出来上がったものである。
発行年月日 2021年3月26日
ISBN コード 978-4-13-082046-2
出版社 東京大学出版会
◆目次
はじめに―なぜ〈共同性〉を問題にするのか 渡部泰明
I 作者はどこにいるか
第1講 歌謡の仕組み―雄略記を読む (1) 鉄野昌弘
第2講 紫式部の孤心―『紫式部日記』を読む 藤原克己
第3講 作者は一人か―和歌や物語の制作の場 高木和子
第4講 個性が生まれるとき―西行と藤原俊成 渡部泰明
II 読者との往還
第5講 源氏物語と漢文学―漢詩文の引用と〈共同性〉 藤原克己
第6講 平安時代の和歌―言葉と〈共同性〉 高木和子
第7講 浪人の連帯感―『西鶴諸国ばなし』に見る〈共同性〉 長島弘明
第8講 テクストの中の“文壇“ 安藤 宏
III 創出される〈共同性〉
第9講 歌うことと書くこと―雄略記を読む (2) 鉄野昌弘
第10講 無常観が生みだすもの―方丈記と徒然草 渡部泰明
第11講 「座」から切り離された発句―『奥の細道』と連句の〈共同性〉 長島弘明
第12講 演技する「小説家」―志賀直哉『城の崎にて』を中心に 安藤 宏
総合討議 日本文学と〈共同性〉 渡部泰明・安藤 宏・長島弘明・藤原克己・高木和子・鉄野昌弘
あとがき 長島弘明
執筆者紹介
2025年度 総合日本文学「文学における〈恋愛〉」共同討議のようす